中国北西部、黄河の上流に位置する「寧夏回族自治区(ねいか かいぞくじちく)」。略して「寧夏(ねいか)」と呼ばれるこの地域は、中国にある5つの自治区の一つです。広大な中国の中でも比較的知名度は低いかもしれませんが、旅好きならきっとハマる文化的・自然的魅力が詰まったエリアです。
首都・銀川(ぎんせん)は河川に囲まれた緑豊かな街。「塞上の江南(北方の水郷)」と称されるほど、内陸とは思えない水資源に恵まれています。西夏王朝の歴史、イスラム系少数民族・回族の文化、砂漠とブドウ畑が共存する景観は、まさにここでしか見られないものばかりです。
寧夏には5つの主要都市があります(地級市4つ+県級市1つ)。それぞれ、地形・文化・歴史背景が異なり、訪れる価値のある個性派都市ばかりです。
寧夏の首都で、「塞上の明珠」とも呼ばれる美しい都市。西夏王陵、沙湖、中華回族文化園など、歴史と現代文化が融合した見どころが満載。
黄河と騰格里砂漠が交差する地にある中衛。目玉は沙坡頭景勝地。キャメルライドや砂すべり、ジップライン体験も可能で、自然派アクティビティが充実。
中国西部の高原地帯に位置し、古代シルクロードの要衝として栄えました。須弥山石窟や六盤山、泾源老龍潭などの名所が人気です。
農業が盛んなこの都市は、清真(イスラム教)文化の拠点でもあります。黄河楼や黄河壇は、フォトスポットとしてもおすすめ。
かつては工業都市として知られていましたが、今ではエコタウンへと変貌。星海湖や沙湖湿地など、水辺の景色を楽しめる穴場です。
寧夏は、歴史的建築から砂漠、黄河沿いのオアシス都市まで、旅人を魅了する要素が詰まっています。
一見シンプルな土地に見えるかもしれませんが、歩くほどに発見があるのが寧夏。以下はぜひ訪れておきたい代表的な観光地です。
「東洋のピラミッド」と呼ばれる巨大な陵墓群。西夏王朝のミステリアスな歴史に触れられる場所です。
砂漠、山、黄河が交差する絶景エリア。砂滑り、キャメルライド、黄河ジップラインなどが体験できます。
北魏時代に彫られた仏教石窟。見事な彫刻と色鮮やかな壁画が保存されており、中国美術ファン必見。
回族の衣食住・建築・礼拝文化などを体感できるテーマパーク。家族連れや異文化体験好きにおすすめ。
紅軍の長征ルートとして有名な山。自然の美しさと歴史的意義を同時に味わえるトレッキングスポット。
古代建築風の展望施設で、黄河の雄大な流れを一望できる人気フォトスポットです。
寧夏の料理は、漢民族と回族の影響を受けた独自のスタイル。羊肉料理を中心に、スパイスを効かせた濃厚な味わいが特徴です。
グルメ旅としても魅力的なエリアで、清真料理(ハラール)や伝統茶、ワインまで幅広く楽しめます。
地元産の灘羊をじっくり茹でて塩とニンニクで味わう、シンプルながら絶品の伝統料理。
外はサクッと中はふんわり。朝ごはんやお茶うけとして親しまれている一品。
羊の肝・胃・腸などを煮込んだスープ。濃厚でコクのある味わいは、地元の人々に愛されています。
酸味と辛味が絶妙にマッチ。寒い季節にぴったりの一杯。
クコの実、ナツメ、氷砂糖などをブレンドした養生茶。食後のリラックスタイムに最適。
国際的な受賞歴もある高品質ワイン。羊肉との相性も抜群です。
寧夏の総面積は約6.64万平方キロメートル。常住人口は約723万人(2023年時点)。主要都市のデータは以下の通りです:
寧夏は典型的な大陸性気候で、四季がはっきりしています。年間を通して乾燥しており、昼夜の寒暖差も大きいのが特徴です。
各月の天気傾向は以下の通りです:
ベストシーズン:5月〜10月。特に6〜9月は葡萄の収穫や砂漠体験が人気です。
寧夏の主要都市の郵便番号と電話エリアコードはこちら: