こんにちは、私は Michael Zhang。中国文化と自然を探求することをこよなく愛する旅のエキスパートです。長年にわたる世界各地の旅を経て、私はますます中国の山々と大地が持つ独特の「気韻」を大切に感じるようになりました。とりわけ「五岳(ごがく)」の中でも、北岳・恒山(こうざん)は精神的な象徴として特別な存在です。この記事では、悠久の歴史と雄大な自然を併せ持つ名山「恒山」を紹介します。登山の途中で、古人が「人天北柱(じんてんほくちゅう)」と称したその偉大さと、北方の大地がもつ圧倒的な力を体感できるでしょう。
恒山の紹介
恒山(こうざん)は「北岳恒山」とも呼ばれ、「太恒山(たいこうざん)」の別名を持ちます。古くは「玄武山」「崞山」「高是山」「玄岳」などとも称され、明末から清初にかけて「五岳」のひとつ・北岳として正式に定められました。中国の五岳(他の四山は泰山、華山、嵩山、衡山)の中では最も登山難易度が低い山として知られています。主峰の天峰嶺(てんぽうれい)は標高2017メートルで、「人天北柱」「絶塞名山」と呼ばれるほどの名峰です。
- 住所:山西省大同市渾源県恒山南路 (Appleマップ/Amap)
- 営業時間:
- 春・秋(3月、4月、10月):8:00〜17:00
- 夏(5月〜9月):8:00〜18:00
- 冬(1月、2月、11月、12月):8:30〜16:30
- 所要時間の目安:3〜4時間
- 見頃の季節:一年中
- チケット料金:恒山入場券 45 CNY(恒山のチケットは大人割引がよくあり、オンラインでは子供料金のみ表示されることがありますが、そのまま購入して問題ありません。正直、恒山のチケットシステムは少し使いにくいです)。シャトルバス 20 CNY、懸空寺の入園 15 CNY、登臨券 100 CNY。
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恒山マップ

なぜ恒山に行くべきなのか?
歴史と文化的価値
恒山は数千年の歴史を持ち、すでに秦の時代には中国十二名山の筆頭に挙げられていました。漢の武帝や唐の太宗といった皇帝たちもここで祭祀を行った記録が残っています。特に道教文化においては重要な聖地のひとつであり、三茅真君や張果老など、多くの道教の仙人がこの地で修行を積んだと伝えられています。
自然の景観
主峰・天峰嶺の標高は2016.1メートル。「人天北柱」と称されるその山頂からは、雲海と山々の連なりを一望することができます。金龍峡は切り立った崖に囲まれ、谷底には清らかな水が流れています。恒山には古松が多く、特に虎風口にある「懸根松」は、根が岩肌からむき出しになり、まるで猛虎が咆哮しているような姿をしており、恒山ならではの自然の芸術といえるでしょう。
建築の特徴
恒山には30を超える古建築群が残っており、西側に位置する懸空寺(けんくうじ)は「岩を削って建てられた寺」として有名です。数本の木柱だけで支えられたその構造は、まさに「天下第一の奇観」と呼ぶにふさわしい見事な建築です。恒宗殿の前には103段の急な階段があり、傾斜はおよそ30〜40度。そこから眺める山々の風景はまさに圧巻です。
恒山でできること・見どころガイド
主な見どころ
懸空寺(けんくうじ)
懸空寺は、中国のみならず世界の建築史における奇跡のひとつとされています。「空中に浮かぶ寺」として知られ、世界の危険建築トップ10にも選ばれたことがある名所です。寺院全体が断崖に沿って建てられ、わずかな木の梁によって支えられながら、千年以上の時を経ても崩れることなく立ち続けています。内部には儒教・仏教・道教の三教の神像が祀られており、中国古代の宗教文化の包容力と調和を象徴しています。真に懸空寺の魅力を体験するには、ぜひ登臨券を購入し、寺の本体に登ってみてください。谷を見下ろすその瞬間、古人が「天と隣り合わせ」と感じた畏敬の念と感動を肌で感じられるでしょう。
- 登臨券の購入アドバイス:懸空寺の登臨体験は恒山観光のハイライトです。必ず事前にWeChat公式アカウント「恒山景区」でチケットを購入しましょう。もしオンラインで完売していても、現地販売所で購入できる場合があります。それでも売り切れのときは、第三者の予約サイトをチェックしてみてください(少し高価になることがあります)。
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恒山廟群(こうざんびょうぐん)
恒山廟群は北岳文化の中心的存在で、恒山の南麓から山腹にかけて分布しています。寺院は山の地形に合わせて建てられ、そのスケールの大きさと迫力は圧巻です。北魏の時代から、歴代の皇帝や文人たちが祭祀や詩作のために訪れた聖地でもあります。廟群の中でも特に有名なのは、北岳廟、真武殿、天神廟、文昌閣など。それぞれの堂宇には独自の歴史的物語と宗教的象徴が息づいています。訪れる際は少し足を止めて、屋根の斗拱や古い碑文をじっくり眺めてみてください。そこに刻まれた風化の跡こそ、千年の信仰の証です。

天峰嶺(てんぽうれい)
天峰嶺は恒山の主峰であり、標高2017メートルを誇る最高地点です。山頂からは恒山の峰々が連なり、雲が流れる幻想的な光景が広がります。登山道は比較的穏やかですが、頂上に近づくほど険しくなり、軽い登山や写真撮影を好む旅行者に最適です。晴れた日には、山頂で風が吹き抜け、雲海が広がる壮大な景色が楽しめます。「人天北柱」と刻まれた石碑の前に立てば、天地を直に感じる感動が心に響くはずです。

恒山チケットガイド
恒山観光で購入が必要なチケットは3種類(恒山景区入場券・懸空寺入場券・シャトルバス券)です。シャトルバスは必須で、まず恒山ビジターセンターに行き、そこから統一シャトルバスに乗って恒山へ向かう必要があります。バスは岳門湾駐車場(恒山景区の入口)まで運行しており、下車後は徒歩またはロープウェイで登山を選択できます。
恒山入場券料金
- 大人:45 CNY
- 子供:23 CNY(6〜18歳)
- 無料:60歳以上の高齢者、6歳未満の子供
懸空寺入場券料金
- 大人:寺院入場 15 CNY、登臨券 100 CNY
- 子供:寺院入場 8 CNY、登臨券 50 CNY(6〜18歳)
- 無料:60歳以上の高齢者、6歳未満の子供 ※登臨券は無料チケットでも事前予約が必要。寺院入場券は予約不要。
シャトルバス料金
- 対象区間:ビジターセンター⇄恒山/恒山⇄懸空寺/懸空寺⇄ビジターセンター(いずれも無料乗車可能・1人5回まで)
- 大人:20 CNY
- 無料:身長1.2m未満の子供
チケット購入方法
- オンライン:WeChat公式アカウント「恒山景区」または第三者予約サイト
- チケット購入: Trip.com割引
- 現地:景区チケットセンター
恒山おすすめ観光ルート
まずビジターセンターからシャトルバスで懸空寺へ行き、そこから再びバスで恒山景区へ向かいます。懸空寺は入場制限があり、待ち時間が変動するため、少なくとも半日は見ておくのがおすすめです。恒山景区入口からのおすすめルートは以下の通り:
- 徒歩5分以内でロープウェイ乗り場へ
- 約10分間ロープウェイで上へ
- 徒歩5分で魁星楼へ到着
- 徒歩50分で恒山最高峰・天峰嶺へ
- 下山途中に果老洞を通過
- 会仙府と玉皇閣を通過
- 恒山主殿・朝殿へ到着
- 崇霊門を通過して寝宮へ
- 徒歩15分で恒山廟群へ
- 廟群から徒歩25分で真武廟へ(下山シャトルバス乗り場)
- 約10分で恒山景区入口へ到着
- さらに10分のバスで恒山ビジターセンターへ戻る
恒山周辺のおすすめグルメ
ビジターセンター周辺には多くのレストランがあり、懸空寺にも食堂(KFCもあり)や売店があります。登山道沿いにも軽食や飲み物を販売する小さな店が点在しているため、食事には困りません。恒山の登山は比較的易しいため、昼食は簡単に済ませ、下山後に渾源や大同市内でゆっくり食事を楽しむのがおすすめです。

大同古城から恒山への行き方
大同古城からは恒山行きの観光バスが直行で運行しています。発車本数が多く、料金も安いため、とても便利です。
観光バス情報
よくある質問
おすすめできません。途中にはロープウェイ区間もありますが、階段が非常に多く、ベビーカーや車椅子の利用は困難です。
ビジターセンターでは無料で荷物を預けることができます。大きなスーツケースでも問題なく預けられるので安心です。
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