こんにちは、私はMichael Zhangです。豊富な国際旅行の経験を持つ中国出身の旅行達人です。私は訪れる先々の歴史や文化のストーリーを探ることが大好きで、その魅力を皆さんと共有することを楽しみにしています。本日は、北京で最も人気のある観光地の一つ「景山公園」の完全ガイドをお届けします。この公園は、紫禁城(故宮)を一望するためのベストスポットであるだけでなく、北京の歴史と皇室文化を探求するための窓口でもあります。初めて訪れる方も、北京の独特な魅力を深く知りたい方も、このガイドが役立つ情報や観光のヒントを提供できることを願っています。



景山公園の概要

景山公園は、紫禁城全景や北京中軸線を眺めるのに最適な観光スポットです。この公園は北京市内中心部の南北中軸線に位置し、南側では紫禁城の神武門と道を挟んで向かい合い、西側では北海公園と隣接しています。元、明、清の三つの王朝の皇宮後苑として使用され、面積は約23万平方メートル、山の標高は94.2メートルに達し、かつては北京の中軸線上で最も高い地点として知られていました。

  • 住所:北京市西城区景山西街44号
  • 開園時間
    • 繁忙期(4月1日~10月31日):6:00開園、20:30最終入園、21:00閉園
    • 閑散期(11月1日~3月31日):6:30開園、19:30最終入園、20:00閉園
  • 推奨観光時間:2時間
  • 訪問に適した季節:一年を通しておすすめ
北京景山公園から望む紫禁城の全景

景山公園の地図

景山公園の地図 主要観光スポットとルートを表示

なぜ景山公園を訪れるべきか?

紫禁城全景と北京中軸線の絶景を楽しむ

景山公園は、紫禁城や北京中軸線を俯瞰できる最も人気のある観光地の一つです。特に、公園内の万春亭は、全体の中で最も高い場所に位置しており、ここから北京の都市全体を一望できます。日の出や日没時には、特に素晴らしい景色が広がります。

豊かな歴史的背景と文化的価値

景山公園は、清王朝時代には皇帝が祖先を祭る重要な場所として使用されていました。その建築物や庭園の設計は、仏教、道教、儒教などの中国伝統文化が巧みに融合しており、中国古代社会の多様な文化的要素を象徴しています。また、この公園は中国の孝道文化を伝える場としても知られています。

地元市民の日常的な憩いの場

景山公園は、観光地としてだけでなく、北京市民の日常的な憩いの場としても人気があります。早朝や夕方になると、多くの地元住民が散歩やジョギング、釣り、鳥散歩を楽しんでいます。観光客にとっても、地元の人々との交流やリラックスした雰囲気を体感できる特別な場所です。


景山公園でやるべきこと

主な観光スポット

周賞亭

周賞亭は景山公園の五方亭の一つで、清朝乾隆15年(1750年)に建てられました。西側の富覧亭と対をなすように設計され、建築様式や装飾も全く同じです。この亭は重檐円攢尖頂(2層構造の丸型屋根)を採用しており、孔雀青の琉璃瓦(彩色瓦)で覆われ、紫水晶色の琉璃瓦で縁取られています。高さは11.75メートル、建築面積は76.36平方メートルです。歴史的な雰囲気の中で静かな時間を過ごすには最適な場所です。

周賞亭 伝統的な中国建築の精巧なディテール

観妙亭

観妙亭も景山公園の五方亭の一つで、乾隆15年(1750年)に建設されました。東側の輯芳亭と対をなすように配置され、建築スタイルや彩色も同様です。重檐八角攢尖頂(2層構造の八角形屋根)を持つこの亭は、翡翠緑の琉璃瓦で覆われ、黄色の琉璃瓦で縁取られています。高さは12.05メートル、建築面積は90.30平方メートルで、歴史と自然が調和した絶好の観光スポットです。

観妙亭 八角形の屋根と上品なデザインが特徴

万春亭

万春亭は景山公園の中で最も高い場所に位置し、北京南北中軸線の基点とされています。清朝乾隆15年(1750年)に建設され、北京中軸線上の制高点として「京華覧勝第一処」とも称されています。この亭は平面が四角形で、三重檐四角攢尖頂(3層構造の四角形屋根)を持ち、上部と中部の屋根は九踩三昂斗拱、下部の屋根は七踩重昂斗拱といった構造を採用しています。黄色の琉璃瓦で覆われ、琉璃の宝頂が設置されています。高さは15.38メートル、建築面積は296.5平方メートルです。また、内部には毗盧遮那仏(大日如来)が安置されており、最高の景観を楽しめる場所として人気です。

万春亭 景山公園の頂上に位置し壮大な景色を楽しめる場所

輯芳亭

輯芳亭は東側の観妙亭と対をなしており、建築形式や彩色も完全に一致しています。この亭も乾隆15年(1750年)に建設され、重檐八角攢尖頂を採用し、翡翠緑の琉璃瓦で覆われ、黄色の琉璃瓦で縁取られています。高さは12.05メートル、建築面積は90.30平方メートルで、白塔寺や景山公園の美しい自然と調和する姿が魅力です。

輯芳亭 景山公園の緑豊かな景観に囲まれる

富覧亭

富覧亭は西側の周賞亭と対をなしており、乾隆15年(1750年)に建設されました。建築形式は重檐円攢尖頂で、孔雀青の琉璃瓦で覆われ、紫水晶色の琉璃瓦で縁取られています。高さは11.75メートル、建築面積は76.36平方メートルです。この場所は、歴史と自然の両方を満喫できるスポットとしておすすめです。

富覧亭 対称的なデザインと細かい装飾が特徴

綺望楼

綺望楼は景山公園の前山(南側)の麓に位置し、景山公園南門の正面にあります。明代にはここに「山前殿」と呼ばれる五開間の大きな建物があり、皇帝が地方から訪れる文武官や部族の首長、使節を招待して宴会を開く場として使用されていました。清朝乾隆15年(1750年)、その建物を基礎として綺望楼が建設されました。この建物は北を背にして南に向かい、上下2層構造で歇山重檐(複数層の寄棟屋根)が採用されています。建築面積は201.92平方メートルで、周囲には漢白玉の欄干が設置されています。「綺望楼」という名前は、美しい景色を高所から眺められるという意味を込めています。

綺望楼 歴史的な魅力と二層構造で有名

寿皇殿建築群

寿皇殿建築群は景山公園北部にあり、明清時代の皇室の祖先祭祀の中心的な場所でした。清朝乾隆14年(1749年)、この建築群は景山公園の正北に再建され、北京中軸線上で唯一新たに加えられた重要な建築群となりました。この場所では、康熙から光緒までの歴代皇帝と皇后の肖像画や位牌が安置され、元旦や年末、皇帝の誕生日、命日に皇室が盛大な儀式を行っていました。

寿皇殿建築群 清朝の皇室祖先祭祀の文化を表す

護国忠義廟

護国忠義廟(通称:関帝廟)は、景山公園東南角に位置し、観徳殿建築群の東側に隣接しています。主殿には関帝(関羽)が祀られており、後殿には真武大帝が祀られています。この廟は前後2つの中庭で構成され、主殿の屋根は黄色の琉璃瓦で覆われ、装飾には龍と鳳凰が描かれています。正殿に掲げられた「忠義」の扁額は、康熙皇帝の直筆とされています。

護国忠義廟 忠義と民族精神を称える文化象徴

観徳殿

観徳殿は明代の万暦年間に建設され、皇帝が皇子や臣下の射箭(弓矢)練習を観覧する場所でした。1748年、孝賢皇后の崩御に伴い、乾隆皇帝が数千人の職人を動員して観徳殿を改修し、皇后の棺を安置する「殯宮」として使用しました。その後、隣接する場所に「永思殿」が新たに建設され、皇帝が喪中期間中に執務する臨時のオフィスとして利用されました。

観徳殿入口 伝統的な赤い門と青い精巧な装飾

文化伝説

虬龍柏の伝説

明朝嘉靖年間、宮廷に「霜眉」という特別な獅子猫がいました。この猫は毛色が独特で、眉間が白く、非常に聡明で、皇帝の召喚に即座に応じ、皇帝のそばを片時も離れませんでした。そのため、嘉靖帝から非常に愛されていました。霜眉が亡くなると、嘉靖帝は深く悲しみ、翰林院侍読の袁炜に弔詞を依頼しました。その中の「獅を化して龍と為す」という一文が皇帝の大いなる称賛を受けました。嘉靖帝の指示により、霜眉は万歳山の北側の古木の下に埋葬され、「虬龍塚」と名付けた記念碑が建てられました。この伝説は宮廷の特別な絆を物語っています。

崇禎帝の自害の地

景山東側の岩場に、歪んだ古槐の木があります。ここは、明朝最後の皇帝である朱由検(崇禎帝)が自害した場所です。1644年(明崇禎17年)、李自成率いる農民反乱軍が40万の兵を率いて北京に攻め込みました。同年の旧暦3月19日、崇禎帝は事態が絶望的であることを悟り、「酒を命じ、連続して数杯を飲む」と言いました。その後、太子を城外に逃がすよう命じ、皇后と妃たちには自害を強い、さらには2人の王女を自ら手にかけました。最後に紫禁城の神武門から逃れ、景山に登りました。そして、国が滅びた悲しみの中、崇禎帝はこの歪んだ古槐の下で自害し、33歳の短い生涯を終えました。

曲がった古い槐の木 崇禎皇帝の殉国した歴史的場所

景山公園チケット情報

チケット料金

  • 料金
    • 大人:2元
    • 子供:1元(6歳未満は無料、6~18歳対象)
    • 学生:1元(大学生以下対象)
    • 高齢者:1元(60歳以上)
    • 無料:身長1.2メートル以下または6歳未満の子供 ※特別展覧会開催時には、大人料金が10元に調整される場合があります。

チケット購入方法

  • オンライン:景山公園の公式WeChatアカウントまたは旅行プラットフォームで購入可能です。
  • 現地:公園の窓口にて購入できます。

開園時間

  • 公園全体の営業時間
    • 繁忙期(4月1日~10月31日):6:00開園、20:30最終入園、21:00閉園
    • 閑散期(11月1日~翌年3月31日):6:30開園、19:30最終入園、20:00閉園
  • 特定エリアの営業時間(寿皇殿、観徳殿、関帝廟):
    • 繁忙期:8:00開門、17:30最終入場、18:00閉門(毎週月曜休館)
    • 閑散期:8:30開門、16:30最終入場、17:00閉門(毎週月曜休館)

景山公園の観光ガイド

景山公園には公式ガイドサービスはありません。訪問者の多くが自然風景を楽しんだり写真を撮ったりするための観光地です。歴史を深く学びたい方には、故宮と景山公園を組み合わせたガイドツアーを予約することをおすすめします。これにより、北京中軸線の文化と歴史を包括的に理解することができます。


景山公園おすすめ観光ルート

故宮(紫禁城)と景山公園をセットで観光するのがおすすめです。以下は景山公園を満喫できる3つのルートです。

ルート1:南門スタートのクラシックルート

  • ルート:南門入場 → 明思宗殉国処 → 後山東側登山道 → 万春亭 → 西側下山道 → 寿皇殿景区 → 東門出口
  • 特徴:初心者向けのルートで、公園の歴史と主要観光スポットを効率よく楽しめます。

ルート2:西門からの全景ルート

  • ルート:西門入場 → 前山メインルート → 崇禎自縊処 → 後山東側登山道 → 周賞亭 → 観妙亭 → 万春亭 → 輯芳亭 → 富覧亭 → 西側下山道 → 寿皇殿景区 → 東門出口
  • 特徴:景山公園の全ての主要スポットを網羅したルートで、時間に余裕がある方におすすめです。

ルート3:東門からの歴史散策ルート

  • ルート:東門入場 → 崇禎自縊処 → 後山東側登山道 → 周賞亭 → 観妙亭 → 万春亭 → 輯芳亭 → 富覧亭 → 西側下山道 → 寿皇殿景区 → 西門出口
  • 特徴:東門からスタートし、歴史的な見どころを中心に巡るルートです。

景山公園のおすすめ撮影スポット

  • 観妙亭:東を向くと北京CBDの現代的な高層ビル群が視界に広がり、都市の繁華さを感じられます。
  • 万春亭(山頂):南には紫禁城全体、北には北京の中軸線、西には白塔寺、東には望京SOHOと、360度のパノラマビューを楽しめます。
  • 輯芳亭:別の角度から白塔寺を眺めると、その静けさと荘厳さがさらに引き立ちます。
  • 寿皇殿:公園の山を背景に仰ぎ見ると、皇家園林の荘厳さを味わえます。
  • 明思宗殉国処:歴史の足跡を感じながら、この地で起きた激動の時代を想像してみてください。
秋の葉に囲まれた白塔 背景は北京の都市風景

北京市内から景山公園へのアクセス

地下鉄

地下鉄6号線または8号線を利用し、南鑼鼓巷駅で下車。その後、徒歩で景山公園までアクセス可能です。

バス

  • 南門へのアクセス:101、103、109、124路(トロリーバス)、または58路のバスを利用し、神武門駅で下車。徒歩約150メートルです。
  • 東門へのアクセス:111、124路(トロリーバス)、または58路のバスを利用し、景山東門駅で下車。徒歩約120メートル北上してください。
  • 西門へのアクセス:5路または58路のバスを利用し、西板橋駅で下車。徒歩約50メートルです。

タクシー/ライドシェア

北京市内からタクシーまたはライドシェアを利用すると、約20分で景山公園に到着します。運賃は約30元(交通状況により変動あり)です。


故宮から景山公園へのアクセス

故宮と景山公園は隣接しており、徒歩で簡単にアクセスできます。

  • 神武門(北門)から出発: 神武門を出て北に約100メートル進むと、景山公園の南門入口に到着します。
  • おすすめルート: 地下通路を利用して中軸線のメインロードを安全に横断し、そのまま景山公園の入口へ向かってください。

よくある質問

景山公園はベビーカーでの入場に適していますか?

はい、問題ありません。また、ビジターセンターには授乳室、ウォーターサーバー、車椅子、裁縫セットなど、便利な設備が揃っています。

景山公園には荷物預かり所がありますか?

公式の荷物預かり所はありませんが、公園周辺の小さな店舗で荷物預かりサービスを利用できます。料金は1個あたり5~10元程度です。