こんにちは、Michael Zhangです。私は長年にわたり国際的な旅を続けてきた文化系トラベラーとして、人類文明の芸術的結晶に深い敬意を抱いています。これまで訪れた無数の世界遺産の中でも、洛陽の龍門石窟はひときわ心を揺さぶられる存在でした。ここは、単なる石彫芸術の殿堂ではなく、山と水のあいだに時を刻んだ中国の歴史書でもあります。
本記事では、龍門石窟を訪れる際に役立つ詳細かつ実践的な観光ガイドをご紹介します。この千年の石窟が持つ文化的価値、そして見どころを余すところなくお伝えします。歴史を愛し、中華文明の深みを肌で感じたい方にとって、龍門石窟はまさに一度は訪れるべき場所です。
目次
龍門石窟とは
龍門石窟は、中国河南省洛陽市に位置し、総面積は約31.7平方キロメートル。現存する仏龕は2,345窟、彫刻された仏像は10万体以上、碑文や題記は2,800点を超えます。その規模と数量において、世界最大級の石彫芸術の宝庫とされ、ユネスコ世界遺産には「中国石刻芸術の最高峰」として登録されています。龍門石窟には宗教・美術など多岐にわたる資料が保存されており、中国古代の政治・文化の発展を映し出しています。その芸術性は、石窟彫刻の歴史に革新と進化をもたらした重要な存在です。
- 住所:中国河南省洛陽市洛龍区龍門石窟 (Appleマップ / Amap)
- 開園時間:
- 4月〜10月:夜間ライトアップ期間あり(詳細はチケット購入時に確認)、8:00〜21:00(最終入場20:00)
- 11月〜3月:8:00〜19:00(最終入場18:00)
- 所要時間:3〜4時間がおすすめ
- ベストシーズン:4月〜10月(夜間観光あり)
- 入場料:90元
- チケット購入:Trip.com割引

龍門石窟マップ

龍門石窟でできること・見どころガイド
主要スポット
西山石窟
西山石窟は、龍門石窟の中でも最も早い時期に開削され、かつ規模が最大のエリアです。北魏の孝文帝時代に始まり、龍門石刻芸術の原点としての位置づけがあります。600以上の仏龕と数万体の仏像が並び、中心には荘厳な盧舎那大仏が鎮座しています。その圧倒的なスケールと落ち着いた表情は、「東洋の巨大石仏」と称されるにふさわしい存在です。
特に有名なのは奉先寺石窟で、高さ17メートルの盧舎那仏は、慈悲深く堂々とした姿で唐代の美的理念「優雅で寛大」な造形を体現しています。周囲の力士像、菩薩像、天王像とあいまって、壮麗な宗教彫刻の世界が広がっており、まさに龍門石窟のハイライトといえるでしょう。

東山石窟
西山に対する位置にある東山石窟は、主に晩唐から宋代の時代様式を色濃く反映しています。こちらの石窟は規模が小さめで、一部損傷もありますが、繊細な彫刻技法と柔らかな線によって、仏教芸術が壮大さから内面的な表現へと移行していく様子が感じられます。
また、訪れる人が比較的少ないため、細かな彫刻の鑑賞や石彫のテクスチャ撮影にも最適なスポットです。仏教芸術の変遷に興味のある方には、より静かで密やかな鑑賞体験が得られることでしょう。

香山寺
香山寺は、千年の歴史を持つ古刹であると同時に、龍門石窟の文化的系譜における重要な存在です。北魏に創建され、唐代に最盛期を迎えたこの寺院は、中国文学史に名を残す詩人・白居易が晩年を過ごし、埋葬された場所としても知られています。
彼はここで多くの詩を詠み残しており、香山寺には宗教的意義のみならず、深い人文的な情緒が漂っています。寺院は山の斜面に建てられ、春秋の紅葉シーズンには美しい風景が広がります。香山寺から伊水と石窟を見下ろせば、思わず「まるで天上の景色」と感嘆してしまうことでしょう。

白園
白園は唐代の大詩人・白居易の墓所であり、面積は約4.5ヘクタール。園内には白居易記念館や墓塚、多くの詩文が刻まれた石碑が点在し、文学を愛する人々の聖地となっています。
庭園の構成は龍門の自然景観をうまく取り入れており、素朴でありながらも詩的な空気に満ちています。ここでは、詩人の精神世界に思いを馳せると同時に、「詩仏」と称された白居易と龍門石窟との時空を超えた対話に触れることができます。中国古典詩や文学に関心のある方にとって、白園は絶対に見逃せないスポットです。

龍門石窟チケット情報ガイド
龍門石窟のチケット料金
- 大人:90元
- 子供/学生:13〜17歳の児童、大学学部レベル以下の学生が対象
- 無料対象:12歳以下(含む)、または身長1.4m以下の子供、60歳以上(含む)の高齢者
チケット購入方法
- オンライン:公式WeChatアカウントやオンライン旅行予約プラットフォームにて予約可能 - チケット購入:Trip.com割引
- 現地購入:チケットセンターで購入することもできますが、現地に着いてからの購入はおすすめしません。当日分が完売している可能性が高いため、事前にオンラインでの予約が必須です。
龍門石窟のガイドサービスについて
龍門石窟では、現地ガイドとオンライン解説の2種類のガイドサービスを提供しています。当日、現地ガイドの予約が取れない場合は、オンライン音声ガイドの利用を検討してみてください。現地ガイドは各エリアごとに料金が設定されており、特に西山石窟の解説依頼が一般的です。
- 現地ガイドサービス
- 約場所:西北サービスエリア・解説センター
- 使用言語:中国語
- 料金:西山石窟 200元/グループ、東山石窟・白園・香山寺 各100元/グループ。5人以内が基本で、6人目以降は1人あたり追加で10元が必要です。
- オンライン音声ガイド
- 利用方法:公式WeChatアカウントをご参照ください
- 対応言語:中国語・英語
- 料金:無料

おすすめの龍門石窟観光ルート
龍門石窟の観光ルートは主に西北サービスエリアを起点とした往復型です。夜間ライトアップは必見のため、時間に余裕があればぜひ夜にも訪れてみてください。日中に到着する場合は、以下のような深度ある観光プランをおすすめします。なお、夜間は西山石窟のみ開放されており、東山石窟・白園は閉館となります。
- 午前:西山石窟(盧舎那大仏・万仏洞)→ 東山石窟 → 香山寺
- 午後:白園 → 伊河クルーズ
- 夕方:市内に戻り、十字街夜市で散策・食べ歩き
- 夜間:ライトアップされた龍門石窟を鑑賞
龍門石窟周辺グルメおすすめ
龍門古街には地元の人々に長年愛されてきた老舗や、観光の合間に立ち寄れるドリンクショップがあります。
振波泡馍燴麵館

- おすすめ理由:1992年創業の老舗で、龍門の地元民が子供の頃から通う有名店です。泡馍と刀削麺、どちらも味わい深くおすすめです。
- 住所:洛陽市洛龍区龍門鎮 衛生院予防接種門診の斜め向かい (Appleマップ / Amap)
- 営業時間:月曜〜日曜 08:00〜21:30
- 平均予算:18元
茶叙牡丹亭(龍門石窟店)

- おすすめ理由:龍門古街を歩いている途中に、地元風のミルクティーが買える人気店。ほんのり甘くてすっきりした味わいで、茶の香りとミルクのコクが絶妙に調和しています。龍門石窟の散策と合わせてぴったり。
- 住所:洛陽市洛龍区龍門古街0015号 (Appleマップ / Amap)
- 営業時間:月曜〜日曜 09:00〜22:00
- 平均予算:18元
龍門石窟周辺おすすめホテル
洛陽古都漫歩ホテル(應天門洛邑古城)
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- 交通:麗景門駅(地下鉄)より徒歩5分
- 1泊の料金目安:208 CNY
- 予約サイト:Trip割引
- 評価:Trip 9.4点
- 特別なニーズ:ジム、ロボット配膳、ランドリー、3人部屋
ホテルは洛陽旧市街の中心部に位置しており、應天門や天堂明堂から徒歩圏内という好立地です。
建物は伝統的な中国風の趣があり、環境も美しく清潔です。特に朝食の品数が豊富で、レストランの雰囲気も高級感があります。ロビーには漢服レンタル店も併設されており、漢服姿での撮影体験をしたい方にぴったりです。
喜鵲洛神ホテル(隋唐城應天門観光地)
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- 交通:應天門駅(地下鉄)より徒歩10分
- 1泊の料金目安:314 CNY
- 予約サイト:Trip割引
- 評価:Trip 9.6点
- 特別なニーズ:ジム、ロボット配膳、ランドリー
立地は抜群で、ホテルから應天門までは徒歩十数分。夕食後に夜景を眺めたり、北広場のライトショーを楽しんだりするのに最適です。花見やその他の観光地へも車で30分以内でアクセス可能です。
ホテルは新しく、設備も非常に整っています。ベッドは快適で、バスルームも清潔かつ広々。部屋には無料のドリンクやスナックも用意されており、コストパフォーマンスの高い宿です。
洛陽東山ホテル

- 交通:龍門石窟入口より徒歩10分
- 1泊の料金目安:409 CNY
- 予約サイト:Trip割引
- 評価:Trip 9.4点
- 特別なニーズ:3人部屋、4人部屋
龍門石窟に非常に近く、ホテルのシャトルバスは西北サービスエリアの検札口まで約300mの場所まで送ってくれるため、タクシーや自家用車より便利です。龍門石窟を反時計回りに見学した後、最後のスポット・白園を出てから約80mでシャトルバスの乗り場に着きます。電話一本でホテルへ戻れるので坂道を歩く必要もありません。
このホテルは洛陽で有名な宿のひとつで、蒋介石も宿泊したと言われています。内装には時代を感じますが、部屋は広く、清掃も行き届いています。ただし設備がやや古いため、快適さを重視する方にはおすすめしません。
洛陽市中心部から龍門石窟へのアクセス
龍門石窟へは、市内からバスやタクシーで簡単にアクセスできます。人数が多い場合は、タクシーや配車アプリの利用もおすすめです。料金もリーズナブルです。
バス
洛陽市内には地下鉄がありますが、龍門石窟までは直通していません。そのため、最終的にはバスに乗り換える必要があります。ただし、龍門石窟は市街地からそれほど遠くないため、バスでの移動が最も便利です。118路、99路、71路のいずれかに乗れば、龍門石窟の停留所で下車でき、そこから数分歩くだけで入口に到着します。料金は1元、所要時間はおおよそ1時間以内です。
タクシー/配車アプリ
洛陽ではタクシー代が安いため、市内から直接龍門石窟入口までタクシーで行っても20〜30元ほどで済みます。所要時間は約20分以内です。目的地は「西北サービスエリア」に設定するのがおすすめです。なぜなら、「東北サービスエリア」から石窟の検票口までは徒歩で約25分かかるためです(電動カートの利用も可能で、片道10元/人)。
鄭州から龍門石窟へのアクセス
鄭州から龍門石窟まではやや距離がありますが、高速鉄道とバスを組み合わせた移動が最もスムーズです。鄭州東駅から高速鉄道に乗って洛陽龍門駅へ(所要約20分、65元)。その後、洛陽龍門駅から71路のバスに乗り、龍門石窟入口で下車してください。タクシーを利用する場合も、20元以内で到着できます。
- 高鉄チケット予約:こちらから予約
- 路線:Zhengzhoudong ⇔ Luoyanglongmen
よくある質問
おすすめしません。園内では階段や坂を頻繁に登る必要があり、ベビーカーや車椅子での移動はかなり困難です。
龍門石窟の東北サービスエリアと西北サービスエリアには無料の荷物預かり所があります。最初の6時間は無料で、それ以降は1時間ごとに1元かかります。営業時間は8:00〜18:00です。
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