こんにちは、Michael Zhangです。私は長年にわたり国際的な旅を続けてきた中国人の旅の達人です。今回の記事では、「東洋のヴェネツィア」と称される蘇州の中心部にある、虎丘山風景名勝区をご紹介します。私の視点から、虎丘が「呉中第一の名勝地」と呼ばれる理由、そしてまるで“生きた歴史博物館”のような存在であることをお伝えできればと思います。文化・歴史・自然が融合した奥深い旅を求めている方にとって、虎丘はまさに訪れる価値のあるスポットです。
目次
虎丘の基本情報
虎丘(こきゅう)は、虎丘山風景名勝区とも呼ばれ、蘇州の旧市街から北西へ約3.5キロに位置し、標高は34.3メートル、全体の面積は72.8ヘクタールで、そのうち15.97ヘクタールが核心景区となっています。2500年以上の長い歴史を誇り、その地質はジュラ紀の火山岩から成り立っています。「海湧山(かいゆうざん)」とも呼ばれ、東晋時代には司徒の王珣とその弟・司空の王珉が剣池の両側に別荘を建て、その後は邸宅を寺院として供出し「虎丘寺」と名づけられました。寺院は山の斜面に沿って建てられ、「寺中に山を蔵す」と言われる特有の景観を形成しています。
後山には「虎丘後山は前山に勝る」との言葉が残り、現在でも青石の小橋、石の牌坊(門柱)、湖石による築山が保存されています。虎丘山風景名勝区は蘇州市を代表する観光名所の一つであり、中国国家AAAAA級観光地にも認定されています。
- 住所:江蘇省蘇州市姑蘇区虎丘山風景区(Appleマップ / Amap)
- 営業時間:
- 5月~10月:7:30~18:00(チケット販売終了17:00/入場終了17:30)
- 夏休み(7月~8月):7:30~21:00(チケット販売終了20:00/入場終了20:30)
- 11月~翌年4月:7:30~17:30(チケット販売終了16:30/入場終了17:00)
- 観光所要時間の目安:約3〜4時間
- ベストシーズン:春と秋(3月〜5月、9月〜10月)
- VRビュー:クリックして体験
- チケット料金:繁忙期 70元 / 閑散期 60元
- チケット購入:Trip.com割引

虎丘マップ

みんなが虎丘に行きたがる理由って?
虎丘は歴史と文化が息づく名勝地
「虎丘(こきゅう)」の名は、春秋時代に呉王・闔閭(こうりょ)がこの地に葬られたことに由来します。伝説によれば、埋葬から3日後に白い虎が墓の上に現れたことから「虎丘」と呼ばれるようになったそうです。古来より数多くの文人たちがこの地を詠み、今でも旅人の心を惹きつける存在です。
代表的なスポットには「虎丘塔」「剣池」「千人石」などがあり、いずれも豊かな歴史と文化の背景を持っています。一つひとつの場所が、まるで時の流れを語りかけてくるかのようです。
虎丘の自然美に癒される四季の旅
虎丘は歴史的遺跡だけでなく、その自然美でも多くの人々を魅了しています。春は山の花々が咲き誇り、緑が鮮やかに映えます。夏は木陰が涼しく、風が心地よく吹き抜けます。秋には紅葉が燃えるように美しく、山全体が黄金色に包まれます。冬には雪化粧した山の景色が幻想的な雰囲気を醸し出します。
四季折々に異なる顔を見せる虎丘。その美しさはいつ訪れても心を打ちます。小道を歩くと、両脇には古木が立ち並び、小鳥のさえずりと花の香りが漂い、まるで水墨画の世界を散策しているような気分になります。
虎丘でできること・見どころガイド
主な見どころ
虎丘塔(雲岩寺塔)
虎丘塔は雲岩寺塔とも呼ばれ、虎丘を象徴する最も代表的なランドマークです。「東洋のピサの斜塔」とも称されるこの塔は、五代後周の顕徳6年(西暦959年)に建てられた、レンガと木材で構成された七層八角の古塔です。地盤の不均衡により、塔体は北西方向に約3度傾いており、遠くからでもその姿がひときわ目立ちます。
この塔は建築の奇跡であるだけでなく、「呉地文化」の象徴としても知られています。蘇州地域における仏教の発展と建築芸術の融合を体現しており、写真家や歴史研究者を数多く惹きつけています。塔の下から見上げると、歴史の重みと建築の緊張感がひしひしと伝わってきます。
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剣池
剣池は虎丘の中でも特に伝説色が強いスポットです。春秋時代、呉王・闔閭の墓所と伝えられ、死後には三千本もの宝剣が副葬されたという話が残っています。池の水は深く澄みきっており、まるで古の剣の光が水底から覗いてくるかのようです。両側には断崖が門のようにそびえ立ち、池底の清水は一年を通して枯れることがなく、神聖な雰囲気を感じさせます。
司馬遷の『史記』には闔閭が虎丘に埋葬されたと記されており、剣池にはますます神秘的な空気が漂います。今日では詩人たちの題材にもなり、旅行者にとっても歴史と神話を感じるための重要なスポットとなっています。池のほとりに立つと、古の剣が鞘から抜かれる音が聞こえてくるような錯覚に包まれます。

断梁殿
断梁殿は正殿の横梁が中央で断たれていることからこの名が付きました。典型的な明代建築でありながら、梁が折れてもなお建物全体がしっかりと立ち続けているため、「工芸の極致」や「奇跡の構造」として称賛されています。堂内には香煙が立ち込め、荘厳で素朴な雰囲気が漂い、虎丘全体の世界観と見事に調和しています。
古建築に関心のある旅行者にとっては特に見逃せない場所です。多くの人々が梁の下に立ち、その構造や「折れても倒れない」精神的な象徴について語り合います。この建物は単なる構造物ではなく、哲学的なメッセージを内包しています。すなわち、外は壊れても中は安定している、表面は割れても心は強いということです。

万景山荘
万景山荘は清代に建てられた庭園建築で、虎丘の園林芸術を象徴する重要な一角です。園内の設計は緻密で、楼閣や橋、池が巧みに配置されており、江南地方の造園技術の粋が随所に見られます。「万景帰一」という名前には、四季それぞれの景色が一つの場所に集まり、どこを歩いても絵になるという意味が込められています。
ここでは典型的な蘇州庭園の美学を存分に味わえます。自然を取り込む「借景」や、水と石を中心に構成された景観、実と虚を融合させた空間設計は見事です。写真撮影にも最適ですし、ゆったりと散策するにも心地よい時間が過ごせます。万景山荘は、視覚の楽しみと文化的な深みを同時に味わえる特別な場所です。

虎丘の入場ガイド
チケット料金
- 大人:70元(繁忙期)/60元(閑散期)
- 子供・学生・高齢者:35元(繁忙期)/30元(閑散期) ※対象:身長1.4メートル以上〜18歳以下の未成年、大学学部以下の学生、60歳以上〜70歳未満の高齢者
- 無料:身長1.4メートル以下の児童、6歳以下の子供、70歳以上の高齢者
チケット購入方法
- オンライン:WeChat公式アカウント「蘇州園林」または各種予約プラットフォーム
- チケット購入:Trip.com割引
- オフライン:現地チケット売り場にて
虎丘おすすめ観光ルート
おすすめは南門から入って南門から出るルート
- 詳細:南門から入り、橋を渡ったら中央軸を上に進みながら、→断梁殿→憨憨泉→擁翠山荘→試剣石→真娘の墓→千人石→第三の泉→蘇武子亭→剣池→虎丘塔へ
- 虎丘塔の見学後はさらに奥へ進むと、竹林や茶園、茶を楽しめる休憩スポットがあります
- 注意点:
- 午前9時前は比較的人が少なく、団体客は9時以降に到着することが多いです
- 石畳や階段が多いため、スニーカーなど歩きやすい靴をおすすめします
- 緑が多く蚊も多いため、虫除けスプレーを携帯すると安心です
虎丘周辺のおすすめグルメ
虎丘周辺には飲食店が少ないため、観光後に遊覧船で約20分かけて山塘街まで行くのがおすすめです。山塘街には多くのレストランがあり、地元の人々も夕方以降に訪れる人気の散策エリアです。しかも、船で直接向かえば、山塘街の入口での行列を避けられます。
小歓喜蘇帮菜

- おすすめ理由:蘇州の伝統料理が味わえるレストラン。特におすすめは椒塩スペアリブ、揚げ豚カツ、ホルモン鍋、松鼠スズキ
- 住所:蘇州市姑蘇区南新路17号(Appleマップ/Amap)
- 営業時間:毎日 10:00〜14:00、16:00〜21:00
- 平均予算:80元
老閶門菜館(山塘街店)

- おすすめ理由:蘇州でも有名な老舗レストラン。おすすめは手むきエビ、うなぎの香油炒め(響油鱔糊)
- 住所:蘇州市姑蘇区閶門北碼頭6号(Appleマップ/Amap)
- 営業時間:毎日 09:00〜21:00
- 平均予算:111元
虎丘周辺のおすすめホテル
虎丘周辺には他の観光スポットが少なく、基本的には蘇州市街に宿泊し、虎丘は半日観光するスタイルが一般的です。宿泊エリアとしては観前街(かんぜんがい)周辺がおすすめで、蘇州の主要な観光地に近く、レストランの選択肢も豊富です。
蘇州留香ホテル(觀前街平江路)
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- 交通:観前街から徒歩5分
- 1泊の料金目安:349 CNY(約6,980円)
- 予約サイト:Trip.com特別価格
- 評価:Trip 9.6 点
- 特別なニーズ:ジム、ランドリー、4人部屋
ホテルは平江路と観前街から徒歩数分の距離にあり、蘇州博物館や拙政園へもアクセスが良好です。
客室は清潔で設備もよく整っており、明るく快適な印象。コストパフォーマンスの高い宿です。
雅戈爾富宮アルラホテル(觀前街平江路)
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- 交通:観前街から徒歩5分
- 1泊の料金目安:398 CNY(約7,960円)
- 予約サイト:Trip.com特別価格
- 評価:Trip 9.6 点
- 特別なニーズ:ランドリー、ロボット配膳、4人部屋
立地は抜群で、階下を出ればすぐに賑やかな観前街。平江路や蘇州公園も近く、ホテルは商業施設の上階にあります。1階と2階は雅戈爾の服飾店、3階にフロントとラウンジ、ウェルカムの梅ジュースが人気。チェックインは3階で行い、そこから部屋へ上がります。
客室は広く清潔、高級感のあるアメニティも魅力。窓からのスカイラインビューが美しく、柔らかな寝具に包まれて旅の疲れも癒やされます。
Crystal Orange Hotel Suzhou Guanqian Street

- 交通:楽橋駅6号出口から徒歩3分
- 1泊の料金目安:494 CNY(約9,880円)
- 予約サイト:Trip.com特別価格
- 評価:Trip 9.8 点
- 特別なニーズ:ランドリー、ジム、ロボット配膳
観前街商圏の中心に位置し、平江路の商店街にも隣接。近くには姑蘇橋麺館、緑楊ワンタン、啞巴生煎、三万昌など人気グルメが多数。蘇州博物館、拙政園、獅子林も徒歩圏内で、山塘街、寒山寺、十全街へもタクシーで簡単にアクセスできます。
客室は広々として清潔、電動カーテンやリモコン設備も便利。蘇州では高価格帯のホテルですが、その価値は十分にあります。
蘇州市街から虎丘への行き方
蘇州では地下鉄で虎丘まで直接アクセスできます。6号線に乗り、「虎丘駅」で下車し、3号出口から出て徒歩約5分で虎丘に到着します。蘇州北駅や蘇州駅のどちらからでも地下鉄で移動でき、所要時間は30分以内です。
上海市街から虎丘への行き方
上海から虎丘への最も便利な行き方は、新幹線と地下鉄の組み合わせです。上海駅から蘇州駅まで新幹線で約30分。その後、地下鉄4号線で「蘇錦駅」へ移動し、6号線に乗り換えて「虎丘駅」で下車。そこから徒歩5分で虎丘に到着します。
- 区間:Shanghai – Suzhou
- チケット購入:時刻確認はこちら
よくある質問
おすすめできません。園内には石畳やデコボコした道が多く、ベビーカーは動かしにくく、乗っていても快適ではありません。
虎丘の南入口左手にある「虎丘驛站(Huqiu Station)」で無料の荷物預かりサービスを提供しています。大きな荷物にも対応可能です。また、南門のチケット売り場にも無料で使えるロッカーがあります。
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