四川省(しせんしょう)は、中国西南部に位置する内陸の広大な省で、「天府の国」とも称されるほど自然が豊かで食文化も深い地域です。省都の成都は、活気ある現代都市でありながら、古き良き中国の情緒も感じられる街。大熊猫(ジャイアントパンダ)、九寨溝、峨眉山といった世界的に有名な観光地が集まっていることでも知られています。
山岳地帯や盆地、雪を冠した高峰、多民族文化など、まさに「自然と人文の宝庫」と言える四川省は、初めて中国を訪れる方にも、リピーターにもおすすめの旅行先です。
四川省には18の地級市があり、それぞれが個性的な文化と自然景観を持っています。省都・成都を起点に、楽山(らくざん)、峨眉山(がびさん)、九寨溝(きゅうさいこう)などへのアクセスも良好。さらに、甘孜(かんし)や阿壩(あば)などチベット文化圏の地域では、よりディープな中国と出会えます。
定番の観光地から穴場まで、四川は何度訪れても飽きない奥深さがあります。
四川省の中心都市であり、グルメ・歴史・現代文化が絶妙に融合した街。大熊猫繁殖研究基地、寛窄巷子(かんさくこうし)、武侯祠、杜甫草堂など、見どころが豊富。火鍋の本場としても有名です。
世界最大の石仏「楽山大仏」があることで有名。三つの川の合流点に位置し、寺院や渓谷など見応えのある自然景観にも恵まれています。
四川第二の都市。ハイテク産業の拠点でもあり、李白の故郷や北川地震遺構など、歴史や教育ともゆかりの深い街です。
中国を代表する白酒「瀘州老窖」の生産地。「酒の都」として知られ、酒蔵見学や河畔の町歩きも楽しめます。
四川は、世界遺産級の大自然と宗教遺跡が豊富。写真愛好家からハイカー、文化好きな旅人まで、あらゆるタイプの旅行者に魅力的な観光地がそろっています。
中国屈指の美しさを誇る国立公園。鏡のような湖、滝、紅葉、雪山など、季節ごとに違う絶景が楽しめます。
唐代に彫られた、高さ71メートルの摩崖仏。川を見下ろす崖に座し、その圧倒的なスケールに誰もが驚かされます。
仏教の聖地として崇められ、雲海・ご来光・雪景色など神秘的な体験ができます。
紀元前3世紀に建設された灌漑施設で、今も現役。ユネスコ世界遺産にも登録されています。
世界最大級のジャイアントパンダ保護・繁殖センター。子どもから大人まで楽しめる癒し系スポット。
標高4,000m以上に位置する秘境。「最後のシャングリラ」と呼ばれ、氷河、草原、仏教聖山が点在。ハイキングにも最適。
四川料理(四川菜)は、「中国八大料理」のひとつで、麻(しびれ)と辣(辛さ)の組み合わせが特徴。深みのある味わいと香りがクセになります。地域によって味の個性も異なり、食べ比べも楽しみの一つ。
特に成都は、四川グルメの中心地。火鍋だけでなく、小皿料理や屋台飯も絶品ぞろいです。
牛脂を使った真っ赤なスープに、牛モツや野菜を入れて食べるスタイル。辛さと旨味が融合し、病みつきになること間違いなし。
四川を代表する家庭料理。豆腐と挽き肉を豆板醤と山椒で煮込み、ご飯が止まらない美味しさ。
冷たい牛スライスを花椒油で和えた前菜。名前に「肺」とありますが、実際はレバーやハチノスなどが使われます。
串に刺した食材を、ピリ辛タレに漬け込んだ冷製おつまみ。屋台で気軽に楽しめるローカルフード。
極薄スライスのビーフジャーキー。スパイシーでパリッとした食感がクセになります。
甘辛ダレを絡めた手打ち麺。シンプルながらも奥深い味わい。
塩味の豆花(豆腐)をご飯にかけ、チリオイルとネギで風味を加えた四川の庶民料理。
四川省の面積は約48.5万平方キロメートル、中国第5位の広さを誇ります。人口は約8,300万人。以下は主な都市の面積と人口です(2023年時点):
四川の気候は地形によって大きく異なります。成都や楽山などの盆地エリアは湿潤な亜熱帯気候で、冬は曇りがち、夏は蒸し暑いのが特徴。一方、西部高原は寒暖差が大きく、日照時間が長い乾燥地帯です。
月別の平均気温(成都基準):
おすすめの旅行時期は3~6月、または9~11月。気候が安定しており、自然景観も一年で最も美しいです。
主な都市の郵便番号と電話エリアコードは以下の通りです: